ガスコージェネレーションシステムに後付けできる水素混焼ユニット
株式会社日立パワーソリューションズ(以下、日立パワーソリューションズ)は、ガスコージェネレーションシステムに後付けできる水素混焼ユニットを2025年7月1日に発売した(図1)。同ユニットは、水素を体積比20%までの割合で天然ガスと混焼できる。水素20%混焼の場合、天然ガス専焼と比べてCO2を年260トン削減するという。2025年6月30日に発表した。
図1 水素混焼ユニットの外観と設置イメージ
出所 株式会社日立パワーソリューションズ ニュースリリース 2025年6月30日、「日立パワーソリューションズが、天然ガス専焼のガスコージェネレーションシステムに追設可能な水素混焼ユニットを発売」
中小規模設備に対取り付け可能で今後は大規模施設への対応も計画
今回発売した水素混焼ユニットは、発電出力500kW~1,300kWという中小規模で天然ガス専焼のガスコージェネレーションシステムに取り付けられる。既設設備に取り付ける際に、大幅な改造の必要がないという。
水素混焼運転と天然ガス専焼運転は、液晶タッチパネルで切り替えられる。水素混焼運転の必要がない場合には、天然ガス専焼で運転できる。
大きさは、幅が1,200mm、高さが2,700mm、奥行が750mm。他設備のレイアウトや運用への影響を考慮し、設置面積が小さく限られたスペースでも追設できるように設計した。また、容易に保守点検できるように設計したという。
価格は、仕様に応じて見積もる。
日立パワーソリューションズは、今回の発売に向け、2025年2月〜4月に同社大沼工場に設置している500kW(キロワット)のガスコージェネレーションシステムに、水素混焼ユニットを取り付けて実証試験を実施した。そこで、水素混焼運転の安定性、水素混焼時のシステム効率、適切な制御の追従性、応答性を検証し、有効性を確認したという。
今後、日立パワーソリューションズは、発電出力2,000 kW~3,000kW規模の設備に対応する水素混焼ユニットの開発を進める。
参考サイト
株式会社日立パワーソリューションズ ニュースリリース 2025年6月30日、「日立パワーソリューションズが、天然ガス専焼のガスコージェネレーションシステムに追設可能な水素混焼ユニットを発売」